Main Interview (1:00 - 20:00)
Q. まず、なぜコーヒー店経営を選んだのですか?
A. 元々はサラリーマンでしたが、毎朝のコーヒータイムが唯一の癒しでした。ある日ふと、「この空間を作っている側になりたい」と思ったんです。でも、趣味と経営は別物だと痛感しましたね。最初は豆へのこだわりばかりで、収支を完全に無視していました。
Follow-up: その無視していた収支、具体的にどのくらい赤字でしたか?
Q. 開業当初の資金計画で一番失敗したことは?
A. 内装にお金をかけすぎたことです。お客さんは壁紙よりコーヒーの味と接客を見ます。でも、見栄を張って高級な椅子を並べてしまいました。結果、運転資金が足りなくなり、OPEN 後 3 ヶ月は本当に冷や汗をかきました。資材は中古で十分です。
Follow-up: 中古で揃える際の注意点などはありますか?
Q. 立地選びの基準を教えてください。
A. 「人通り」ではなく「目的通り」を見ます。駅前は一見良さそうですが、みんな急いでいて単価が上がりません。僕が成功したのは、住宅街の角地です。住民の方が「いつもの場所」として通ってくれて、安定した売上が作れました。
Follow-up: 住宅街だと夜間の売上が心配になりませんか?
Q. 豆の仕入れ先是如何に選んでいますか?
A. 最初は有名な焙煎所に頼んでいましたが、コストが高すぎました。今は直接農園と契約しています。中間マージンが削れるので、原価率を 25% に抑えられます。品質も安定しますし、ストーリーとしてお客さんにお話しできるのもメリットです。
Follow-up: 直接契約のハードルは高くないですか?
Q. スタッフの採用で重視している点は?
A. コーヒーの知識より、愛想の良さです。技術は教えられますが、性格は変えられません。特に朝の忙しい時間帯に笑顔を維持できるかが重要です。試用期間中はあえてクレーム対応を任せて、反応を見させてもらっています。
Follow-up: クレーム対応を最初から任せるのは怖くないですか?
Q. メニュー開発のポリシーは?
A. 迷わせないことです。以前は 50 種類ありましたが、売れるのは上位 10 種類だけでした。今は厳選した 15 種類に絞っています。在庫管理が楽になるだけでなく、お客さんの決断スピードが上がり、回転率も改善されました。
Follow-up: 人気メニューを削る勇気はどうやって?
Q. 競合となるチェーン店との差別化は?
A. 「名前を覚える」ことです。チェーン店ではできません。常連さんの名前と好みを覚えておくだけで、帰属意識が生まれます。これは POS データには残らない、人間関係の資産です。これがうちの最大の強みだと自負しています。
Follow-up: プライバシーとの兼ね合いはどうしていますか?
Q. 利益率を上げるための工夫は?
A. フードメニューの充実です。コーヒー単価には限界がありますが、フードは原価率をコントロールしやすいです。特にサンドイッチは仕込みが楽で廃棄も少ない。コーヒーで集客して、フードで利益を出す構造が理想です。
Follow-up: フードの廃棄ロスはどのくらい許容していますか?
Q. 経営の中で一番ストレスを感じる時は?
A. 機械が故障した時です。特にエスプレッソマシンが止まると売上がゼロになります。予備機を持つ余裕はないので、修理業者との関係構築が命綱です。あとは、光熱費の請求書を見た時ですね。夏場のエアコン代は怖いです。
Follow-up: 機械のメンテナンスは自分で行いますか?
Q. これから開業する人へのアドバイスは?
A. まず 1 年間は他の店で働いてください。現場の泥臭さを知ってからでないと続きません。夢を見る前に、掃除と洗い物の現実を見てください。それでもやりたいと思える人だけが開業すべきです。情熱だけでは家賃は払えません。
Follow-up: その 1 年間で何を最も学ぶべきですか?